Windowsファイアウォールのログをお手軽に可視化する(4) [ネットワーク]

今回は前回に引き続いてネットワークの装飾を進めていきます。

0310_start.png


【無料で使えるグラフ可視化ソフトCytoscapeを使用してファイアウォールのログを可視化する試み】
関連記事: Windowsファイアウォールのログをお手軽に可視化する(1) (2) (3) (4)
可視化したファイアウォールのログを観察

 まず前回のおさらい。
属性の値によって線の色や太さを変えるためにはVisual Mapping Browserを使ってマッピングを行うということでした。
マッピングの種類には以下のような物があります。

Continuous:数値を連続型に変換
 型変換例:
  ・数値型→数値型
  ・数値型→色型 など
 使用例:
  ・パケットサイズに応じて線の太さを変える
  ・接続数に応じてノードの大きさを変える

Passthrough:値をそのまま用いる
 型変換例:
  ・文字列型→文字列型
  ・数値型→数値型 など
 使用例:
  IPアドレスをそのまま表示

Discrete:値一つ一つに対して別の値を割り当てる
 型変換例:
  ・文字列型→数値型
  ・文字列型→色型
  ・文字列型→文字列型
  ・数値型→文字列型 など
 使用例:
  アクションに応じて色を変える
  well-known portを名前で表示する


では、一つずつマッピングを進めていきます。

TCPのポート番号は立体、UDPは斜体

  • Edge Font Face をダブルクリック、Column4(プロトコル)を選択
  • Discrete Mappingを選択
  • UDPのフォントをSerif.bolditaricとかにする

0320_UDP.png

ここでいくつか注意点。
※間違えてContinuous Mapping を選択してしまうと「文字列型だからダメ」とかいうダイアログで怒られますが、そのダイアログの了解ボタンは実は押せません(私の試した範囲内でですが)。なので了解しようとしてもいつまでも怒られ続けてしまいます。あきらめて×ボタンで閉じると吉。
※現状だとちょっとVisual Mapping Browserの操作性等に難があるようで、たまに固まります。そのときは保存して再起動してください。ただし再起動するとBrowserの表示もリセットされてしまうので、一旦上のCurrentVisualStyleのリストを別のスタイルに切り替えてから戻すとよさげ。
※操作性関連ですが、実装されていないのかBrowserではアクセスできないマッピングがたまにあります。たとえばEdge Target Arrow OpacityのDiscrete Mappingとか。でもこれは.propsファイルの直接編集でいけます(次回に後述)。

0325_UDP.png

UDP53とUDP137が斜体になりました。

ポート番号の色をレインボーカラーにする

  • Edge Label Color をダブルクリック、interaction(ポート番号)を選択
  • Discrete Mappingを選択
  • Edge Label Color を選択状態にして(←重要)右クリックGenerate Discrete ValueRainbow1を選択
0330_rainbow1.png

※ここも操作が難しい・・・

0335_rainbow1.png

パケットサイズで太さを変える(残念ながら遮断したパケットのみ)

※すんません。初回で属性として読み込むの忘れてました。ですので今日はできません。

接続相手数によってノードの大きさを変える

  • 前回のとおり、一度Layout→Cytoscape Layout→Degree Sorted Circle Layoutを実行しておく
  • Node Size をダブルクリック、Degree(接続数)を選択
  • Continuous Mappingを選択
0350_degree.png
  • 下のGraphical Viewをクリックするとダイアログが出るので、水色領域の左端の高さを30くらい、右端の高さを70くらいにする

0353_degree2.png

※ここで何故か固まったけどマウス連射したら直りました

0357_degree3.png

接続数の多いノードが大きくなっています。

遮断した通信(DROP)は点線の黄色、内向きの接続(OPEN-INBOUND)は目立つように不透明の赤
これは5箇所変える必要あり。

  • Edge Color
  • Edge Line style
  • Edge Opacity
  • Edge Target Arrow Color
  • Edge Target Arrow Opacity(※これが何故か操作できないので次回に持ち越し)

上の4つは全てColumn3(アクション)のDiscrete Mappingを指定して

  • Drop→黄色、Open-Inbound→赤色
  • Drop→Long Dash
  • Open-Inbound→255
  • Drop→黄色、Open-Inbound→赤色

とする。以上でこんな感じになりました。

0360_action1.png

しかしちょっと問題があって、赤の矢印の先端が薄くなってます。このため、混雑して黄色の矢印と重なってしまうと、黄色っぽいオレンジに見えてあまり目立たなくなってしまいます。

 0365_action2.png

DropよりもOpen-Inboundを個人的には強調したいので、次回に.propsファイルの直接編集で直しましょう。

関連記事: Windowsファイアウォールのログをお手軽に可視化する(1) (2) (3) (4)
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